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投資対象資産に国内外の株式や債券を含む投資一任契約をお客様から受託した場合には、弊社は、その投資判断と投資の実行に関する権限を弊社の海外関係会社であるウエリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピー(以下「WMC」)を始めとする海外関係会社に運用を委託するか、あるいは弊社の判断で、WMC等の関係外国法人が設定・運用する外国籍投資信託の受益証券または外国籍投資法人の投資証券をお客様の資産に組み入れます。
投資一任契約における売買執行実務につきお客様からより一層のご理解をいただけるよう、WMC等での売買執行に適用される「Policy and Procedures on Order Execution and Research Services(注文執行及びリサーチ・サービスに関する方針書)」の邦訳を掲載いたします。適用においては常に英文が優先します。
なお、Direct Trading Between Client Accounts(顧客口座間での直接取引)」の項目名で、いわゆるクロス取引について言及しております。弊社およびWMC等においては、日本のお客様については法令により(さらにお客様によっては運用ガイドラインでも)クロス取引が制限されていることを理解しており、全口座について口座開設時にクロス取引禁止の設定を行っております。
この文書はWellington ManagementのPolicy and Procedures on Order Execution and Research Services (July 2024) の全文を邦訳したものです。英文と邦訳の間に差異がある場合、常に英文が優先します。
ウエリントン・マネージメントは、顧客の投資顧問会社として、世界中の有価証券、商品、通貨及びその他の資産の市場で、顧客口座における金融商品の売買注文を執行する。この「注文執行及びリサーチ・サービスに関する方針書」(以下「本方針」)は、顧客のために最良の執行結果を追求するというウエリントン・マネージメ ントの目標とその手順について記述するものである。
ウエリントン・マネージメントは、ポートフォリオにおける全ての取引について最良執行を追求する。
グローバル・トレーディング部は本方針を実施すると同時に、その遵守状況を日々監視する責任を有する。オーダー・インプリメンテーション・リスク・コミッティは本方針のうち最良執行、取引手続き、注文執行に対する報酬、顧客による発注先証券会社の指定、その他の取り決めについて監督する責任を有する。リサーチ・サービス・ガバナンス・コミッティは本方針のうちリサーチ・サービスについて監督する責任を有する。グローバル・トレーディング部は本方針の遵守状況を定期的に報告する。当社はこの方針への遵守を監視する。
ウエリントン・マネージメントでは「最良執行」をある状況下で合理的に入手できる最も有利な総費用または総受取金額を提供する価格と、該当する場合には手数料とで、ポートフォリオにおける取引を執行するプロセスと定義している。そうした状況には、通常ポートフォリオ・マネジャーの意図、取引慣行、法令諸規則の要請、流動性、取引情報の入手可能性や手数料体系があり、それらは市場により著しく異なる。最良執行は、多くの要因を取り入れ、長期間にわたる取引プロセスや執行結果の評価を伴うプロセスである。
取引は、各取引の状況と条件に応じ、規制された市場(取引所を含む)もしくは店頭で行われるか、または私募取引として行われる。執行方法と執行の場の選択において考慮される要因には、匿名性、機密性、執行可能性、流動性、事務効率性及び価格が含まれるが、これらに限らない。
取引の相手先またはその代理人は、通常、銀行あるいは登録証券会社である。
ウエリントン・マネージメントは、顧客口座での取引を執行できる、相手先の承認リストを管理している。承認リストは資産の種類により異なり、承認基準は取引の種類に対応したカウンターパーティー・リスクの度合いを反映している。さらに、ウエリントン・マネージメントは取引対象となる証券の発行者または保有者と直接取引を行う場合がある。
証券会社が扱う取引については、グローバル・トレーディング部の担当者は、当社の注文執行の目標を達成するのに最適であると判断する証券会社を選定する。グローバル・トレーディング部の担当者は、この判断を行う際に、特定の取引に適用されるあらゆる証券サービスを考慮する。取引の相手先の選定における価格以外の要素の決定的な重要性に鑑み、ウエリントン・マネージメントは、当該取引について最良の価格を提供しない相手先を選択する場合もありえる。場合によっては、グローバル・トレーディング部によって事前に決定された基準に基づき選択された証券会社によりアルゴリズム戦略を通じて取引が執行されることがある。ウエリントン・マネージメントが関連性があると考える執行に関する要因は以下のとおりである。
主要な要因:
追加的な要因:
こうした基準の適用性と重要性は注文、顧客または金融商品の性質、ならびに取引執行の方法および場により異なる。また、それらの基準の適用性は、取引を執行できる複数の証券会社の中から相手先をどの程度選択できるかにも依存する。さらには、ポートフォリオ・マネジャーの指示、金融商品の流動性とボラティリティ、金融商品の原市場の仕組み、証券会社の立場(代理・媒介か自己売買か)も、取引の執行に影響する。ウエリントン・マネージメントは、当該取引の執行プロセスに予想される利益・不利益に関するグローバル・トレーディング部の判断に基づき、競争入札を行う場合と行わない場合がある。
発行市場での取引には、新規株式公開(「IPO」)、新発債の発行、上場企業の株式の売出しや私募もしくは割り当てが含まれる。発行市場での取引における相手先の選定プロセスは流通市場の場合とは著しく異なる。通常、ウエリントン・マネージメントにとっては、発行市場での取引の相手先の選択肢は限定的であるか、選択の余地はない。同一の有価証券を同一価格で提供する証券会社が複数存在する場合、ウエリントン・マネージメントは、証券会社の選定に当たって、相手先が当該取引に必要となる自己資本を十分に保有しているか、また、その状況下において当社への配分が公正かつ公平なものになるという合理的な見込みなど、多数の要素を考慮する。
ウエリントン・マネージメントは、顧客口座間における同一有価証券の売買(「直接取引」)を行うことが適格な口座については、直接取引を行うことがある。ウエリントン・マネージメントは、当該取引が顧客ガイドラインに沿っており、双方の顧客にとって最良執行を追求できると合理的に判断する場合には、顧客口座間での直接取引を行うことがある。グローバル・トレーディング部は適格な顧客口座間での直接取引を実施すべきか否か、およびいつ実施すべきかについての裁量を有しており、顧客口座が直接取引を容認しているにも関わらずそれを実施しないことを選択する場合もある。
グローバル・トレーディング部は、直接取引を市場価格が容易に入手可能な流動性のある有価証券に限定しており、直接取引を当該有価証券の「現在の市場価格」で行うことを求めている。有価証券の現在の市場価格は、通常、登録証券取引所あるいは公認市場における最新の単独取引の価格に相当する。取引所や公認市場における価格が入手できない場合には、グローバル・トレーディング部は適切な照会により入手した当該有価証券の最新の最も高い買値と最も低い売値の平均値を利用するか、適切なベンダーから入手した価格を利用する。
ウエリントン・マネージメントは、取引の実施にあたり合理的に必要となる通常の名義書換手数料を顧客から徴収することを認めており、また法令で認められる場合、証券取引手数料の支払いを認めることがある。
証券会社は、一般的には手数料、取引対象の有価証券の価格のマークアップやマークダウンおよび/または有価証券の売買価格の間のスプレッドなどにより報酬を得る。手数料は明確に識別されるが、マークアップやスプレッドは開示される場合と開示されない場合がある。新規発行証券の場合には、証券取得のために支払う価格には発行者が引受証券会社あるいは売出証券会社に支払う交渉不可能な報酬額が含まれる。
ウエリントン・マネージメントは、顧客の全体的な利益を最大化するように手数料率を取り決める。証券会社が当社の顧客に請求する手数料は、ウエリントン・マネージメントが注文執行の種類により証券会社と取り決めた料率に基づきあらかじめ決まっているのが通例である。その料率は市場において入手可能な最低料率ではない場合がある。手数料率の設定は数々の要因に影響される動的なプロセスである。手数料率の取り決めに当たっては、ウエリントン・マネージメントは証券会社が提供するあらゆるサービスとそれらが運用パフォーマンスに与える影響を考慮する。
顧客口座が完全にシステム化された戦略に投資している場合には、ウエリントン・マネージメントはアルゴリズム取引が出来ると考え、手数料率の減額を交渉する。これらの顧客口座の注文が異なる戦略口座の他の注文とまとめられる場合は、より低い料率は利用できない。グローバル・トレーディング部が注文をまとめることの適切性を決めることができる。
ウエリントン・マネージメントは、特定の種類の取引に関する執行要件を反映していると判断する料率を元に証券会社と手数料率を取り決める。ウエリントン・マネージメントは、証券会社との間で執行のみの手数料率を、また適用法で認められる限りにおいて執行とリサーチ・サービスへの幅広いアクセスを通じ顧客に利益を提供できると判断する場合には、証券会社との間でセット手数料率を設定する。
特定の証券会社が一定の料率で提供するサービスが特定の取引における最良執行のために必要であるとウエリントン・マネージメントが合理的に判断する場合には、顧客は、その取引の執行に当たり、入手可能な最低料率よりも高い手数料率を負担することがある。
ウエリントン・マネージメントは、投資意思決定プロセスにおいて証券会社や第三者のリサーチ及びデータプロバイダーによる外部のリサーチ及びデータサービス(「リサーチ・サービス」)を活用している。ウエリントン・マネージメントが受けるリサーチ・サービスには、書面によるリサーチ資料、データサービス、企業のマネジメントや多様な領域の専門家への接触機会の提供が含まれる。これらのリサーチ・サービスは、ウエリントン・マネージメントが顧客口座の投資リターンを最大化することに貢献している。
ウエリントン・マネージメントは、リサーチ・サービスに対し直接手数料を支払うことがある。しかし、ほとんどの場合において、当社は顧客手数料を利用して、リサーチ・サービスを受ける。ウエリントン・マネージメントは、国により著しく異なる適用証券規制を遵守したうえで、顧客手数料を用いてリサーチ・サービスを受けている。それらのリサーチの一部は証券会社が提供する売買執行サービスとセットとなっている場合がある。また、当社が発注した売買執行の結果として、証券会社がウエリントン・マネージメントに対し、独立系調査会社のリサーチを提供する場合がある。顧客がこれらの取引に対して支払う手数料は、入手可能な最低料金よりも高くなる。それらの売買の手数料はウエリントン・マネージメントの顧客口座から支払われるが、この手数料はウエリントン・マネージメントに提供されたリサーチ・サービスもカバーしている。
ウエリントン・マネージメントは、リサーチ・サービスを提供する証券会社に発注を行うが、それは当該証券会社がその取引について最良執行を遂行する能力があるとグローバル・トレーディング部が判断する場合に限られる。
顧客手数料を通じて対価を支払ったリサーチ・サービスは、特定の取引と直接の関連を有しない。リサーチ・サービスには、ウエリントン・マネージメントの全顧客にとって利益となるものもあれば、特定の領域の顧客にのみ利益となるものもある。顧客手数料を通じて得られたリサーチ・サービスは、適用法で認められる限りにおいて、手数料を発生させた取引が帰属する顧客口座の運用に直接関与していない者を含め、ウエリントン・マネージメントの全ての運用担当者が利用することができる。上記のとおり、顧客口座が完全にシステム化された戦略に投資している場合には、ウエリントン・マネージメントはアルゴリズム取引が出来ると考え、手数料率の減額を交渉する。この料率は、こうした戦略の投資判断プロセスでの限定的なリサーチ利用を反映するものとする。
顧客がウエリントン・マネージメントに対し、当該顧客へサービスを提供している特定の証券会社に顧客口座の注文を発注することを希望として表明することや、それを指示することがある。ウエリントン・マネージメントは、その状況下での最良執行の追求という目的に合致し、適用される法令諸規則上の義務や制約に適合している限り、そのような希望や指示を受け入れる場合がある。顧客取引の選好や指示は、それらの指示に従って行われた取引に対する当社の最良執行達成力に影響することがある。
ウエリントン・マネージメントは、明示あるいは黙示を問わず、当社を投資顧問会社として見込み客あるいは既存客に推奨することの対価として証券会社を選定するような取り決めを行うことはない。また、ウエリントン・マネージメントは、運用委託あるいは再委託を受けている投資信託等の販売への見返りとして証券会社に意図的に発注を行うことはない。しかしながら、その他の点で最良執行の追求という目的に合致していれば、そのような推奨を行った会社や、ウエリントン・マネージメントが運用委託あるいは再委託を受ける投資信託等や個別運用口座商品を販売もしくは推奨する会社にポートフォリオの取引を発注することがある。
最終改訂:2024年7月