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コナー・フィッツジェラルド
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マルチアセット・ストラテジー・ヘッドのアダム・バーガーと債券ポートフォリオ・マネージャーのコナー・フィッツジェラルドが、金利レジームの変化、投資適格債とハイイールド債のファンダメンタルズ、そして過小評価されている財政支援の恩恵について議論します。
アダム:ここ数年、金利レジームは劇的に変化しています。その結果、米国のコア債券投資の投資機会はどのように変化しましたか?
コナー:利回りが過去15年で見られたよりもはるかに高くなっている今、債券は絶対ベースでも歴史的な相対ベースでも魅力的だと考えます。利回りが上昇すれば、投資家はその資産クラスからより多くの収益を得ることができますが、見落とされがちな点がもう一つあります。それはデュレーションが短くなっているということです。そのため、インカムが増えるだけでなく、価格変動も少なくなっている可能性があります。これは、コロナ禍後に見られたような、利回りがはるかに低く、デュレーションがはるかに長かった、つまり金利が上昇した場合に元本割れの見込みが大きかった状況とは大きく異なります。
図表1は、現行の30年社債と新型コロナウイルス禍の30年社債の利回りがそれぞれ1%上昇した場合と1%低下した場合のトータル・リターンへの影響を示しています。1年単位で見ると、現行の社債(左側)の方が安定したトータル・リターンの特性を持っているため、債券を保有する投資家にとってはより魅力的であると考えます。
図表1
異なる市場環境における30年社債のトータル・リターンの結果(米ドル)
出所:ウエリントン・マネージメント。上記の例は、発行時における2つの証券の実際の特性に基づいています。証券の期待価格変動は、記載のような証券のデュレーションを想定し、利回りの100bpsの変動に基づいて計算されたものです。1年間の期待トータル・リターンは、投資家が利回り100bpsの変動から生じる価格上昇/下落に加えて、1年分のクーポン収入を取得することを想定しています。※上記は過去の実績であり、将来の運用成果・市場環境等を示唆・保証するものではありません。
アダム:市場は米連邦準備理事会(FRB)の次の金利政策に大いに注目しています。現在のマクロ環境の見通しについてはどう考えますか?
コナー:多くの市場参加者は、FRBの利下げ開始に合わせて投資判断を行おうとしていますが、それは難しいだけでなく、必要ないと私は考えています。債券への資産配分を検討するには良いタイミングかもしれませんが、金利上昇のリスクがあると考えるのであれば、全てを債券に振り向ける必要はないかもしれません。マクロ的な観点では、私はマクロ環境がどのように変化するかを予測するのではなく、現在の経済状況がさまざまなセクターや企業のキャッシュフローにどのような影響を与えているかを重視します。個人的には、現在の米国経済についてはかなり楽観的な見方をしています。消費者の財務状況は極めて健全で、金利に対する感応度も非常に低くなっています。これは、消費者主導型の景気減速の可能性が低いことを示唆しており、投資適格債のスプレッドが下振れする可能性も低くなっていることが分かります。
アダム:ファンダメンタルズの観点からは、投資適格市場とハイイールド市場をどう見ていますか?
コナー:投資適格債、ハイイールド債共に、私の見方は概ね前向きです。コロナ禍では、多くの企業が負債を抱え、保険のような形でバランスシートに現金の積み増しを行いました。しかし、その後、予想より早く景気が回復すると、2021年にはその債務を返済する企業が増えました。2022年には、景気サイクル後期のアニマル・スピリット(投資意欲)が表面化して企業が再レバレッジのサイクルに入る前に、FRBが引き締めに踏み切ったため、企業は支出や配当などを削減し、さらにバランスシートを守る方向に動きました。そのため、企業のバランスシートは2022年と2023年も改善し続け、結果的に債券のファンダメンタルズは健全になっています。
また、テクニカル面も良好です。市場に多くの資金が流入している中、この水準の利率で負債を進んで増やそうとする企業はあまり見られないでしょう。バリュエーション面では、スプレッドはタイトですが、まだ十分ばらつきがあり、潜在的には好機がある見ています。例えば、私は金融セクター内の多くの分野が魅力的だと考えており、歴史的に見ても同セクターは市場に対して割安と言えます。
30年物の高格付け債券に関しては概ね、そこまで期待していません。市場では供給が大幅に絞られているため、歴史的に最もタイト化した水準で取引されています。
最後に、ハイイールド債についての考えをご共有しましょう。スプレッドはタイトなものの、まだ魅力的な機会はあると私は見ています。例えば、ハイイールド債の中には、これまで市場が借り換えリスクやロールオーバー・リスクを懸念してきたセクター・銘柄など、まだタイト化する余地があるものがあると考えています。現在、資本市場の扉は大きく開かれており、活発に投資が行われています。これは逆張りへのシグナルとも言えますが、借り換えを必要とする企業にとっては非常に良好な状況です。
アダム:あなたは債券以外の視点、例えば株式やその他資産クラスについても見解をよくお話しされていますが、現在のパフォーマンスを牽引している市場全体のシナリオについてはどのようにお考えですか?具体的な懸念はありますか?
コナー:先日の記事でもお話しした通り、過去数年間、市場はFRBの金利政策に過剰に反応し、米国の財政刺激策の影響については過小評価してきたと感じています。米国は完全雇用状態で、景気は順調、連邦政府の景気刺激策が市場を支えている状態の中、景気後退局面を迎えることは考えにくいと考えています。そして、今年は米大統領選挙が控えていることを踏まえれば、このような財政支出が年内に変わることは考え難いでしょう。より長期的には、政府が財政支出に対して慎重になる兆候がないかに注目します。支出の削減は、景気を減速させ、その結果、国債の供給は減り、利回りが大きく低下するからです。しかし、それは1~2年先の出来事というより、2~4年先の出来事だと見ています。
もう一つのマクロ・リスクは、「果たしてFRBはインフレの流れを止めるのに十分な役割を果たしてきたかどうか」です。大規模な利上げサイクルにもかかわらず、住宅や株などの資産価格にはそれほど大きな影響は見られていません。それはつまり、金融システム全体に多くの富が残っていることを意味しています。私は、人はより豊かだと感じると、より多く消費する傾向があるという資産効果を強く信じています。よって、インフレの観点から見ると、FRBは厳しい立場に置かれる可能性があるでしょう。
このようなマクロ・リスクに注視すべきですが、同時に債券市場全体に影響が及ぶような水準まで上昇するようなセクターがあるとは現時点では考えておりません。
アダム:最後に、コア債券に対する私自身の見解と、アセットオーナーは今後どのように資産配分すべきかについてお話しします。
コアはコアであり続けるが、その役割は進化する可能性
リターン上昇の可能性と、そのリターンのより多くがインカムからもたらされていることは、債券投資の魅力を高めていると考えます。また、私は、債券投資が分散効果をもたらすと引き続き信じています。過去20年程の間に見られた株式と債券の逆相関は現在当てはまらないかもしれません。実際、さらに長期的に振り返れば、株式と債券はむしろ順相関が通常であると言えます。しかし、それでも債券投資はその恩恵をもたらしてきました。
ポートフォリオ構築にとっての意味合い
今日の債券の資産配分で重要な点は、デュレーションと共にエクスポージャーを適切に調整することだと考えます。債券は単なるディフェンシブ資産ではなく、リターンを積極的に生み出せる資産であると考えると、私たちは、ハイイールド債、新興国債、銀行ローンなどの「グロース」債券の役割について考える良い機会かもしれません。リターンに焦点を当てれば、機動的(オポチュニスティック)なアプローチやトータル・リターン・アプローチも意義があるでしょう。市場の変動がより大きくなったとしても、それらによってポートフォリオが特定のデュレーションやクレジット・リスクのレベルに縛られることも軽減できます。
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