サステナビリティ・レポート 2023

2025-09-30
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ウエリントン(以下、当社)の全社的な目標は、お客様への卓越した資産運用の提供を追求し、何百万人もの受益者にプラスの影響(インパクト)を与えることです。その一環として、当社はサステナブル投資(SI)のプラットフォームを継続的に強化しています。2023年には、特に以下の取り組みに注力しました。これらリサーチに基づく信頼性の高い未来志向のアプローチは、競争力の高い投資成果の実現に役立つと考えます。

  • ESGリサーチ、スチュワードシップ投資、気候関連投資、インパクト投資の4つの柱の強化
  • 気候リサーチの取り組みの強化
  • 測定ツールとデータ管理能力の向上
  • 価値創造に向けたより幅広い企業・発行体との建設的なエンゲージメントの実施
  • 社内SI教育プログラムの拡充
  • SIにおいてお客様と協働し、考えや価値観に合った運用を提供

サステナビリティ(持続可能性)に関する課題は、政策当局、市場参加者、消費者にとってますます大きな関心事になっています。当社はこうした構造的圧力が経済や資本市場をより良い状態へと変えていくと考えており、そこから生じる潜在的な金融リスクや機会の特定に努めています。気候変動、役員報酬、サプライチェーンの透明性など、数多くのサステナビリティ関連のトピックは、当社がお客様に代わって投資する企業・発行体の価値にとってしばしば財務的に重大なリスクとなります。SIリサーチは、企業、国、その他の証券発行体について補完的な視点を提供してくれます。本レポートでは、2023年のハイライトをご紹介します。

当社は2023年も引き続き、各運用担当者の投資哲学およびプロセスに応じて、運用プラットフォーム全体への重要な環境・社会・ガバナンス(ESG)課題の組み込みを進めました。SIチームは20件以上の「カスタマイズド・インテグレーション・プラン(CIP)」を完成させ、サステナビリティ関連分野のエクスポージャーに関する個別の銘柄事情に応じた分析結果を運用チームに提供しました。CIPの目的は、運用担当者に対してリサーチチーム独自の知見を明らかにし、企業・発行体とのさらなるエンゲージメントに向けて重要なトピックを特定することです。

また2023年には、水と生物多様性をテーマにしたウッドウェル気候研究センター(以下、ウッドウェル)との共同調査を拡大しました。気候リサーチ・チームは、運用チームが水コスト、ひいては自然資本の利用や生物多様性の損失に伴うコストを定量化するのに役立つ実用的な指標の開発を目指しています。インパクト測定管理(IMM)チームは、サステナブル目標を持つ当社のプロダクトで使用する成果指標(KPI)トラッカーを導入しました。同チームはSIに特化する様々な運用チームとの協力関係を深めており、運用チームの多くは必要に応じてインパクトKPIデータをモデルに組み込んでいます。

当社は、エネルギー転換が投資先企業の長期的価値にどのような影響を及ぼすか、あるいは及ぼさないかを理解するために、「ネットゼロ・アセットマネジャーズ・イニシアチブ(NZAM)」とそのアドバイザリーグループへの参加も継続しています。同イニシアチブは2023年12月31日時点で世界の315企業・団体が署名し、運用資産総額は57兆米ドルに上ります。当社のコミットメントは、お客様に対する受託者責任であると考えます。

2023年を振り返ると、当社が毎日開催している全社的なモーニング・ミーティングで議論されるSIトピックは、以前に比べて著しく増加しました。当社のグローバル産業アナリスト、クレジット・アナリスト、マクロ・アナリストの調査は投資判断に直接反映されます。そして、彼らがサステナビリティ関連の重要なリスクと機会をますます認識するようになっていることは明らかです。当社はかねてより、サステナビリティへの配慮が資本市場に影響を与えていると考えており、お客様がこうした変化を乗り切ることをサポートするとともに、調査、エンゲージメント、継続的な学びへのコミットメントを通じて卓越した運用成果を実現できるよう引き続き努めます。

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ジーン・ハインズ

最高経営責任者(CEO)
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ウェンディ・クロムウェル

サステナブル・インベストメント・ヘッド